コンビニの一杯に満足してきたけれど、家でも安定して美味しく淹れたい——。
本書『誰でも簡単!世界の4:6メソッドでハマる美味しいコーヒー』は、世界チャンピオン・粕谷哲さんの「比率で味を設計する」考え方を、家庭でも再現できる方法を教えてくれます。
読むことで、味の言語化(酸味・甘み・コク)→再現性アップ→自分好みへ微調整という流れが身につきます。

本で読んだ理論、家でも本当にできる?



“前半40%で味、後半60%で濃さ”。比率で考えれば、家でも安定するよ。
目次
この本で得られること
- 4:6メソッドの核心:前半40%で味の方向性、後半60%で濃さの最終調整
- 再現性の高め方:秤・温度・注ぐスピードを基準化する思考法
- 好みに寄せる技:前半の“速さ”と湯温で酸味・甘み・コクをコントロール
- 家庭実装のノウハウ:家庭用ドリッパー&手挽きミルでも機能する手順
- 振る舞いの自信:同じ味を再現でき、家族や来客にも“外さない一杯”を出せる
この本はどんな本?
- 書籍名:誰でも簡単!世界の4:6メソッドでハマる美味しいコーヒー
- 著者:粕谷 哲
- 出版社/初版年:技術評論社/2023/4
- 想定読者:初心者〜中級
- 読後にできること:比率で味を説明・調整でき、狙った味を家庭で安定再現できる



「“世界チャンピオンの技”って、特別な道具が必要?



いいえ。家庭の器具で再現できる“考え方”がこの本の価値ですよ。
要点サマリー
比率で味を設計:前半40%で“味”、後半60%で“濃さ”
お湯を4:6に分けることで、前半の注ぎ方が酸味・甘み・コクの感じ方を決め、後半が濃度と口当たりを整えます。前半をゆっくり注げば甘み・コク、速めなら酸味が生きる。
図解が豊富で“読む→試す”がすぐできる
注ぐ位置・速度・待ち時間が視覚的に理解でき、初回から実践可能。家庭用器具前提の説明で成功体験が積み上がる構成。
再現性が上がると“振る舞える”
比率という共通言語により同じ味を再現しやすく、来客時にも“外さない”。“自分の味”を共有する楽しさが広がります。
読みどころ・学びの活かし方
- 読みどころ1|逆転の発想:レシピ暗記ではなく、比率=思考の骨格を身につける点。豆や焙煎度が変わっても応用しやすい。
- 読みどころ2|細部のチューニング:湯温1〜2℃・前半の速さといった“小さな差”が味を動かすことを実感できる。
- 活かし方:まずは“同じ豆・同じ条件”で淹れ、前半の速さだけ変えて記録。3回の比較で自分の好みの方向が見える。



毎回のメモ、何を書けば良いの?



豆・挽き目・湯温・前半の速度・味の印象。この5点で十分だよ。
実際にやってみた
- 豆:中深煎り
- 量:20g
- 挽き目:TIMEMORE C2S 22クリック
- 湯温:88℃
- 抽出時間:3:30
- 手順(4:6の考え方で5投)
1)1投目 60ml(45秒、ゆっくり)
2)2投目 60ml(同速)→ここまでで40%(120ml)
3)3投目 60ml(注ぐ速さを速めて)
4)4投目 60ml(リズムよく)
5)4投目 60ml(落とし切り手前で上げる) - 観察:前半を“速め”にした時は明るい酸、“ゆっくり”にし時は甘みとコクが強調。
後半の速度微調整で口当たりの重さが変化。



5回に分けると焦る…



前半は丁寧、後半はリズム。呼吸を整えて。
向いてる人/向いていない人
向いてる人
- レシピ丸暗記より仕組みを理解したい
- 家でも同じ味を安定して出したい
- 家族や友人に“外さない一杯”を振る舞いたい
向いていない人
- 理由より結果だけ知りたい(細部の調整に興味がない)
- その日の気分で大きく条件を変えたい(比較検証が苦手)
まとめ
本書は「比率で味を設計する」地図を与えてくれます。
前半40%の速さ×湯温で酸味・甘み・コクを動かし、後半で濃さを整えることで4:6メソッドを体験できると思います。
まずは同じ条件で3回、前半の速さだけ変えて“自分の好き”を楽しみましょう。




