【レビュー】『コーヒー一年生』|マンガと図解で分かりやすい入門書

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専門書はちょっと苦手。でも、コーヒーの世界をもう少しだけ覗いてみたい――そんな人にぴったりの一冊が『コーヒー一年生』です。マンガと図解でテンポよく読み進めながら、豆の産地・品種・淹れ方を“出会う感覚”で覚えられるのが魅力。読み終える頃には、最初の一杯を“まず美味しく”するための型が手に入ります。

  • 本記事で分かること
  • 産地・品種をストーリーとして覚えるコツ
  • 著者・粕谷哲さんの4:6メソッドの要点
  • 読後に豆を買いに行きたくなる理由

目次

本の概要

『コーヒー一年生』(粕谷 哲/サンクチュアリ出版/2023年)は、初心者が遠回りせずに“同じ一杯”へ近づくための入門書。かわいいキャラクターたちが産地の個性や品種の違いを語りかける構成で、視覚で理解→すぐ実践の流れがつくれます。バリスタ世界チャンピオンの著者による4:6メソッドにも触れられ、器具選びや保存の基本もやさしくフォロー。専門書の前に読む“第一歩”として最適です。

書誌情報

  • 書名:コーヒー一年生
  • 著者:粕谷 哲
  • 出版社:サンクチュアリ出版
  • 初版年:2023年
  • タイプ:入門
  • こんな人に:最初の一杯を“まず美味しく”したい/イラスト多めが安心

総合評価(★1–5)

  • 難易度:★2/5
  • 実践度:★4/5
  • 図解のわかりやすさ:★4/5
  • 再現性:★4/5
  • 暮らし親和性:★4/5

結論(ひと言)「難しくしない」から続く。読む→淹れる→比べる、の最短ルート。


要点まとめ(3つ)

最初の一杯を“安定”させる道筋が、この本にはあります。
キャラクター化された産地・品種で、味の違いが感覚的に入ってくるのが秀逸。マンガのテンポで理解が止まらず、読後には「次はどの豆を試そう」と自然に行動が生まれます。知識を“行動”に変える入門書です。

  • 産地・品種をストーリーで記憶できる
  • 図解中心でつまずきの原因→対策が見つけやすい
  • 4:6メソッドに触れ、注湯配分=味コントロールの感覚がつかめる

実際にやってみた(検証ログ)

朝7時、静かな台所でケトルが小さく鳴ります。粉は20g、お湯300g88℃3分30秒を目安に、前半は細め、後半はやや太めの注湯で落としました。最初の印象は苦味がやや前。余韻の終わりにほのかな酸
翌日、挽き目を22→24クリックへ調整。抽出は3分30秒に収まり、苦味がほどけて輪郭がすっきり。わずかな挽き目の差が、味の性格を大きく変えることを実感しました。

実践課題(コピペOK)
1)粉20g/お湯300g/88℃/3:30で抽出し、甘味・酸・苦味・後味を一行メモ。
2)翌日、挽き目を2クリックだけ変えて同条件で再現→違いを比較。
3)“違いを感じる”こと自体を楽しむ(正解を作ろうとしない)。

抽出ログ(例)

日付豆/焙煎粉量挽き目湯温湯量時間前半/後半所感次回メモ
10/13ブラジル中深20g2288℃300g3:554:6苦味前、酸わずか24クリックへ
10/14ブラジル中深20g2488℃300g3:304:6苦味和らぐ、余韻クリーン湯温+2℃で比較

読みどころ・学びの活かし方

写真の“引き”と“寄り”の切り替えが秀逸で、手元の角度と湯の太さが迷わず真似できます。家カフェに落とすなら、朝は本の基本レシピをそのまま夜は湯温−3℃で甘さ寄りにすると、日常の気分に合わせやすい。
主人公・かおるのコーヒーノートが少しずつ育っていく姿に、自分の記録も続けたくなります。「家カフェノート」を作り、粉量・湯温・時間だけでOKの簡単ログから始めましょう。


向いている人/向いていない人

向いている

  • 文字びっしりの専門書は苦手
  • まずはを作って失敗を減らしたい
  • イラストとマンガでテンポよく知りたい

向いていない

  • ドリップ理論や焙煎化学を深掘りしたい(→ 次の一冊へ)

併読のおすすめ・次の一冊

  • 『誰でも簡単!世界の4:6メソッドでハマる美味しいコーヒー』(粕谷 哲)
    ┗ 注湯配分という“型”を押さえて再現性アップ
  • 『コーヒーを楽しむ教科書』(井崎 英典)
    ┗ 温度・時間・粒度の“なぜ”をつなぎ、理解が一段深まる。

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在庫・価格は変動します。最新情報は各販売ページをご確認ください。
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まとめ(一言レビュー)

『コーヒー一年生』は、主人公かおると産地のキャラクターたちに導かれて、“学び”が“体験”へ変わる一冊。世界チャンピオン・粕谷哲さんの視点で、入門者がまず掴むべき型と楽しさが手に入ります。最初の一杯を安定させたい50代に、いちばんに勧めたい定番です。
飲んだ一杯を誰かに振る舞える喜びへ、今日の一歩を。

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